2011年6月25日 発行
日本海溝は,北端の襟裳海山から大円に沿うほぼ直線的な北部,逆S字型の輪郭に合わせ日本海の最上沖を中心とする小円に沿う中部,太平洋の鹿島沖を中心とする小円に沿う南部に区分できる(速報2,図1).今後は,速報5より掲載している日本海溝北部・中部・南部の3つの断面図をそれぞれ「襟裳大円」「最上小円」「鹿島小円」と呼ぶこととし,それぞれの地域について地震活動を考察する.
襟裳大円域
日本海溝北部の「襟裳大円」域(図15・図16の上)の逆断層型地震は,少数ながら継続して起きている.これらは前弧海盆地殻を震源としており,太平洋プレート内を震源とする地震は起こっていないので,太平洋プレート上面の地震の心配は遠のいた(図15上).また,三陸沿岸部では6月14日から正断層型地震が起こり静穏化したかに見えた(図16上).しかし,6月22日から再び逆断層型地震が活発になり,6月23日には3月11日の東日本巨大地震直後の第一余震震源(図15上:11-2)近くでM6.7が観測された(図15上:23-2).

図15.2011年6月6日-6月25日の初動震源.震源番号の先頭の数字は日付.右図)黒×:正断層 赤×:逆断層 緑×:横ずれ断層.北部断面「襟裳大円」:襟裳大円(=日本海溝)に直交する大円に襟裳大円域の震源を投影.中部断面「最上小円」:最上小円の中心と日本海溝を通る大円に最上小円域の震源を投影.南部断面「鹿島小円」:鹿島小円の中心と日本海溝を通る大円に鹿島小円域の震源を投影.
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2011年6月7日 発行
我が家の経験から
東日本大震災で停電が続いた時に大いに役立ったのが,2010年4月に設置した太陽光発電であった.設置した太陽光発電パネル(160cm×80cm)はサンテック製24枚で,最大発電能力は4.5kwとされているが,瞬間最大出力実績は5.6kwである.価格は308万円で,国から補助金が約32万円交付された(図10).

図10. 我が家に設置した太陽光発電パネル
6月6日現在で総発電量は6494kwh,消費電力量が6398kwhで102%の自給率である.電力会社への売電量が4308kwh,買電量4212kwhだが,kwh当たりの売電価格が48円で買電価格が24円なので,差し引き10万円以上の収入を得ていることになる.この収入に総消費電力代金153552円を加えれば25万円の実質利益を得たことになり,屋根の破損などがなければ,約10年で設置費用の減価償却が可能である. パネルの保証期間は25年.
発電量は天候に左右されるが,台風2号崩れの低気圧通過によって一日中大雨が降り全く日の射さなかった6月2日でさえも,発電量は8.7kwhで消費電力13,0kwhの67%を賄った.4.6kwhを売電し8.9kwhを買電したので,7円の収入になっており, 15-25%程度の節電は,太陽光発電パネルを設置することによって容易に達成可能であることが分かった.
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2011年5月29日 発行
三陸リアス式海岸
小学校や中学校では「三陸海岸はリアス式海岸である」と習う.一方,福島県の海岸沿いは浜通と呼ばれている.常磐線に沿って海岸段丘に覆われた平野が続き,阿武隈山地との境界は正断層型の褶曲で画され,北は仙台を通り北上低地帯に伸びている.この橈曲の東側を海成堆積物が覆ったのが新第三紀の竜の口海進である(図1:速報6).第四紀に入って大異変が起こり現在の大地形が形成された.隆起して形成された海岸平野に福島原子力発電所が位置している.
現在は浜通りの南端のいわきで正断層型地震が多発しており,この後に宮城県北部地震が心配される.
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