月刊地震予報

月刊地震予報94)ウラジオストック沖M6.3・鹿児島湾希発地震・三陸沖連発地震・2017年8月の月刊地震予報

1.2017年7月の地震活動

 気象庁が公開しているCMT解を解析した結果,2017年7月の地震個数と総地震断層面積のプレート運動面積に対する比(速報36)は,日本全域で21個0.228月分,千島海溝域で1個0.006,日本海溝域で13個1.218月分,伊豆・小笠原海溝域で3個0.042月分,南海・琉球海溝域で4個0.107月分であった(2017年7月日本全図月別).
2017年7月の最大地震は7月13日ウラジオストック沖M6.3-np深度603(スラブ深度+92)kmで,M6以上の地震は最大地震1個のみある.今年に入ってからのCMT解は116個で比が0.113と1割強に留まっている.これは1997年の0.107に次ぐ静穏さである.
これまで地震記録がなかったあるいは極めて希にしか起こらなかった地域の地震を,「希発地震」と名付け地震予報で今後取り上げる.2017年7月には鹿児島湾で希発地震が起こった.これまで月間地震予報で取り上げた希発地震には,2016年6月の渡島半島(月刊地震予報81)と2016年7月・9月の朝鮮半島(月刊地震予報82・84,)がある.
連発地震は,福島沖で2017年7月6~8日,明治三陸地震域で2017年7月22~24日,北海道胆振2017年7月1日~16日に起こった.鹿児島湾の希発地震も連発地震であった.

2.ウラジオストック沖太平洋スラブ地震M6.3

2017年7月13日4時48分ウラジオストック沖太平洋スラブでM6.3-np603(+92)kmが起こった.その2日前の2017年7月11日22時35分には樺太南端太平洋スラブでM4.8np354(+135)kmが起こっている.ウラジオストック北西方太平洋スラブでは2016年1月2日13時22分に下部マントル上面(深度660km)以深の地震M5.7P681(+77)kmも起こっている(速報76;図218).

図218.ウラジオストック沖の太平洋スラブ地震2017年7月13日M6.3-np603(+92km)のCMT解を基準にした応力場極性区分.

今回の地震は発震機構型境界になっており,以浅の地震が圧縮横擦np型であるのに対し,より深い地震が逆断層型になっている.ウラジオストックの太平洋スラブ地震の多くが大陸域下で起こっているが,今回の地震は日本海盆下で起こっており,震央距離が最も近い2017年1月13日2時04分M5.5+np540(+89)kmでも160km離れている.
今回のCMT解を基準(P290+32T21+2N115+58)にこれまでのCMT解の応力場極性を解析すると,北方(方位5°)震央距離234(深度差-6)kmで起こった2000年2月13日11時57分M4.8np597(+82)kmの応力場方位角差は5.0°と同一応力場(図218:黒色)である.
これらより北方の580km以深の地震は応力場方位角差が54.0~90.7°と応力場が異なる.基準主応力軸方位を保持したまま引張主応力T軸と中間主応力N軸の入替NexT(図218:青色)で比較すると方位角差は8.1~48.1°に収まり,側方引張応力が垂直引張応力より増大して主応力軸が入替っている.580km以深の震源は南北に500kmの範囲に広がっているが,今回の地震はその最南端部にあり,同じ応力軸入替境界が230kmに渡り連続している.この境界より上,深度528kmまでは基準応力場区分orgn(図218:黒・紫色)であるが,528km以浅では再びTexN(図218:青色)になる.

3.鹿児島湾の希発地震

九州小円区・琉球小円区境界南側鹿児島湾の上部地殻で2017年7月11日と15日にM3.4~5.3のIS解が3個あった(2017年7月西南日本IS月別;図219).最大は最初の7月11日11時56分M5.3nt10(-47)kmで,CMT解もある. 2017年3月11日21時10分にもIS解M3.9nt10(-47)kmがある(2017年3月西南日本IS月別).これらの震央間距離は1km以内で,最大のCMT解を基準(P219+20T125+10N10+67)とした応力場方位差も7.5~23.4°と小さく同一応力場で起こっている.

図219.鹿児島湾希発地震2017年3月11日・7月11日・15日の初動発震機構型主応力軸方位.
 半径50kmの円の中心と+印が希発地震.

2017年3月11日より前の最短震央距離地震のIS解は,北北東方(17°)に43km の2016年4月16日21時06分M4.4p18(-47)kmであり,CMT解は北北西方(335°)に70kmの1997年5月13日M6.4+nt9(-84)kmである.
この希発地震南東の大隅半島から南西の薩摩半島下にはスラブ内震源があり震源面を成している(図219).震源面の傾斜は大隅半島下では緩く,鹿児島湾で深度70kmに達し,薩摩半島下では急斜している.今回の希発地震は急斜震源面の北東縁上方の地殻上部で起こっている.
今回の震源から40km以内には、2017年3月11日より前の地殻内IS解・CMT解は無いが,歴史地震には西方(289°)震央距離12㎞の知覧で1893年9月7日M5.3がある.この地震では土蔵・石垣・堤防が破損し,地辷もあった(宇佐美,2003).その後1893年9月30日まで多数の余震があり,翌年1894年1月4日M6.3が起こっている.
この知覧の地震の前には1891年10月28日濃尾地震M8.0・1893年6月4日択捉M7.8があり,その後に1894年3月22日根室南西沖M7.9・1894年6月20日東京湾北部M7.0・1894年10月7日東京湾北部M6.7・1894年10月22日庄内地震M7.0・1895年1月18日霞ヶ浦M7.2・1896年1月9日鹿島灘M7.3・1896年6月15日明治三陸地震M8.5・1897年11月23日カムチャツカM7.9と巨大地震が続き,石橋(1994)の大地動乱の時代であった(図220).1890年から10年間の総地震断層面積は,日本全域のプレート運動面積の95%に達し,日本の地震記録における最高比になっているので「明治動乱期」と呼ぶことにする.これに次ぐ高比率は1950年からの82%「昭和動乱期」,1850年からの80%「安政動乱期」であり,1700年からの78%「宝永動乱期」が続く.

図220.1894年1月知覧の地震M6.3を含む「明治動乱期」の日本列島巨大地震の震央図とベニオフ図.
 ベニオフ図左:「明治動乱期」,右:1600年から1990年,右端は「動乱期」名.

4.明治三陸震源域・胆振の連発地震

明治三陸地震域で2017年7月22日10時46分M5.0p17(+1)kmと24日0時35分M5.7P14(+0)kmが連発した(2017年7月東日本月別).これらの震央間距離は14kmで,応力場方位角差は5.9と小さく,同じ応力場に起こっている.東日本大震災本震CMT基準の応力場方位は6.3・11.3と同じ応力場である.日本海溝域の応力場は,東日本大震災前は本震と同じ応力場の地震が主体であったが(図221),本震後は逆応力場の地震が急増した(図222),しかし、明治三陸震源域では東日本大震災本震の応力場が補強・拡充されている.

図221.東日本大震災前(1994/9/23~2011/3/10)の日本海溝域CMT解の大震災本震基準応力場極性区分.
 半径50kmの円の中心と+印が2017年7月22日・24日明治三陸震源域連発地震.最上小円断面図の大+印は東日本大震災本震.

図222.東日本大震災後(2011/3/12~2017/7/30)の日本海溝域CMT解の大震災本震基準応力場極性区分.
 半径50kmの円の中心と+印が2017年7月22日・24日明治三陸震源域連発地震.最上小円断面図の大+印は東日本大震災本震.

北海道の胆振で2017年7月1日23時45分M5.1p27(-71)kmを先頭に7月3日から7月16日までM3.2~3.4のIS解3個が続いた(2017年7月東北日本IS月別).先頭の地震が最大で,そのCMT解(P88+10T342+57N184+31)基準のIS解の応力場方位は10.6~23.9°と差がなく,最大地震のCMT解とIS解の差は19.0°であった.これらのIS解の震央距離も3km以内に収まっている.

5.2017年8月の月刊地震予報

2017年7月の日本全域CMT個数は,21個と先月18個より増加し,地震断層面積のプレート運動面積に対する比も0.228と増加している.しかし,今年に入ってからは116個と0.113で1割強に留まっている.これは1997年の0.107に次ぐ静穏さである.嵐の前の静けさは続いており警戒が必要である.
日本海溝から沈込む太平洋スラブ先端が下部マントル上面に達しているウラジオストック沖でM6.3が起こった.太平洋スラブの沈込が日本列島の地震活動を駆動していることから,今後の地震活動の動向に注意が必要である.
1997年以降の日本列島陸域の地震は初動IS発震機構解でほぼ網羅されているが,最近これまでIS解が報告されていなかった地域で地震が起こっている.このような希発地震は,日本列島の応力場に異変が生じていることを知らせてくれる.気象庁の観測記録のなかった北海道渡島半島で2016年6月に地震が起こり(月刊地震予報81),その後,2016年7月・9月に朝鮮半島で起こった(月刊地震予報8284).これに先立つ2015年5月に,伊豆・小笠原海溝から沈込む太平洋スラブ先端が下部マントルに突入していること示す地震が起こっており(速報68),日本列島の異変は太平洋スラブ沈込に由来しているとも考えられる.
2017年7月には鹿児島湾で希発地震が起こったが,ここでは1893年に知覧の地震が起こっている.知覧の地震が起こったのは日本の地震活動史上最も地震活動が激しかった明治動乱期である.この動乱期は濃尾地震M8.0から開始し,明治三陸地震M8.5へと続く.今回の鹿児島湾地震について濃尾地震に当たるのは2016年4月の熊本地震(月刊地震予報79)であろう.明治三陸地震の震源域では,東日本大震災本震と応力場方位の一致する連発地震が起こっていることからも警戒が必要である.明治動乱期には東京周辺でM7以上の地震が起こっているので,首都圏でも警戒が必要である.

引用文献

石橋克彦(1994)大地動乱の時代―地震学者は警告する.岩波新書,350,234p.
宇佐美龍夫(2003)日本被害地震総覧.東京大学出版会,605p.

月刊地震予報93)飛騨の地震M5.6・2017年7月の月刊地震予報

1.2017年6月の地震活動

 気象庁が公開しているCMT解を解析した結果,2017年6月の地震個数と総地震断層面積のプレート運動面積に対する比(速報36)は,日本全域で18個0.074月分,千島海溝域で3個0.091,日本海溝域で4個0.027月分,伊豆・小笠原海溝域で2個0.016月分,南海・琉球海溝域で9個0.105月分であった(2017年6月日本全図月別).
2017年6月の最大地震は6月28日根室沖M5.7-t33(-3)kmで,連発地震は飛騨の2017年6月25日7時2分M5.6P7(-36)km・15時17分M4.7P7(-36)kmであり,M6以上の地震はなかった.飛騨の地震は,これまでの最大地震1998年8月16日M5.6np3(-57)kmと同規模である.

2.2017年6月25日飛騨の連発地震M5.6

今回の飛騨の連発地震のCMT解は2017年6月25日7時2分M5.6P・15時17分M4.7Pの2個であるが,初動発震機構IS解は6月28日までに9個あった.最大地震は最初の2017年6月25日7時2分M5.6であり,CMT解は圧縮過剰逆断層P型であるが,IS解は圧縮横擦断層np型と異なっている.
飛騨ではM5.5以上の地震が,1998年8月16日M5.6np・2011年2月27日M5.5P・2017年6月25日M5.6Pの3回起こっている.1998年8月16日の活動は1998年8月7日から1998年9月20日まで続きCMT解3個・これらの地震の総地震断層面積をマグニチュードに換算した総規模M5.7,IS解23個・総規模M5.9,であった.2011年2月27日の活動は2011年2月6日から2011年12月2日まで続きCMT解9個・総規模M6.0,IS解61個・総規模M6.0であった.今回の2017年6月25日の活動は2017年6月25日から2017年6月28日までにCMT解2個・総規模M5.6,IS解9個・総規模M5.6である.今回のみ最初の地震が最大地震となっている.総規模では,東日本大震災の前震と交互に起こった2011年2月のM6.0が最大である.
最初の最大地震1998年8月16日M5.6npのCMT解(P317+19T220+19N89+63)を基準とし,発震機構方位差・応力場極性の判別(月刊地震予報87)と震源位置を比較する.2011年2月27日のM5.5Pの震央は南東24kmに位置し,CMT解(P144+1T49+79N234+11)は,方位差が69.1°と大きいが,非双偶力成分比が-30%と圧縮過剰で,T軸とN軸との強度差が小さく入替易く,T軸とN軸の入替TexNで22.6°となる.入替のないP軸方位144°は317°の基準とは逆方位でほぼ一致している.今回の2017年6月25日の震央は基準から南方51kmと最も離れており,CMT解(P118+3T5+81N208+8)も逆断層型であるが,IS解(P121+10T219+37N18+51)は圧縮横擦断層型と異なり,基準からの方位差は85.1°・38.1°と異なっている.方位差の大きなCMT解は非双偶力成分が-20%と圧縮過剰であり,T軸強度とN軸強度の差が小さく入替易く,応力軸入替TexNによって方位差は30.4°となる.
これら3つのM5.5以上の飛騨地震では,応力軸入替のないP軸方位は,フィリピン海プレートとアムールプレートの相対運動の方位および逆方位とほぼ合致している.フィリピン海プレートは南部フォッサマグナを境界として日本列島中部に衝突している.このプレート運動による歪の蓄積が破壊限界強度を越えて飛騨の地震が起こしている.プレート運動による圧縮応力が働き,上下に伸長するのが逆断層型で,左右に伸長するのが横擦断層型である.この相違は主応力軸入替TexNによって起こる.

図216.飛騨地震の初動発震機構IS解の1998年8月16日の飛騨最大地震CMT解を基準にした震央距離・方位・深度差と発震機構方位差・応力場極性・方位差.

今回の飛騨連発地震のIS解265個の応力場極性を判定すると,正極性が217個・総規模M6.3,逆極性が48個・総規模M5.5である(図216).これらの発震機構型は逆断層p型と横擦断層np型を主体とするが,そのP軸方位は正極性では北西方向のプレート相対運動方位とその逆方位(図217:左下図中央付近の紫折線)であるが,逆極性では東西方向と異なる(図217:右下図).
東西方向の圧縮応力は,飛騨地域の跡津川断層・阿寺断層・根尾谷断層や近畿の主要活断層の変位に対応することから,「太平洋の力」(Huzita, 1980)と呼ばれている.現在観測されている地震活動では少数の逆極性応力場であるが,歴史地震では巨大変位を起こしており,防災上注目される.

図217.飛騨地震の初動発震機構IS解の1998年8月16日の飛騨最大地震CMT解を基準にした応力場極性別,主応力軸方位の比較.

これまでの飛騨の最大地震1998年8月16日M5.6np3kmは,西南日本最大地震1998年5月4日M7.7-nto36kmの3か月後である(表23).これらの地震の前には,1995年1月17日阪神淡路地震M7.3nt16km,1997年3月26日沖縄トラフ最大地震M6.6+nt12kmがあり, 1998年8月16日の飛騨地震後,1999年9月21日台湾最大の集集地震M7.7+p0km,南海トラフ最大地震2004年9月5日M7.4Pe44km ,2007年4月20日沖縄トラフ最大更新地震M6.7T21km,2011年2月6日に開始した飛騨地震とともに前震を開始した東日本大震災が3月11日に本震に到った(速報55).
今回の飛騨連発地震は,沖縄トラフ最大更新地震2015年11月14日M7.1+nt17km(速報74)・2016年2月6日台湾南部地震M6.4(月刊地震予報77)・2016年4月16日熊本地震M7.3+nt12km(月刊地震予報79)そして2016年10月21日M6.6+np11km鳥取県中部地震(月刊地震予報85)の8ヶ月後に起こっている.

年月日時分 smallcir小円区 海溝距離km M発震機構型 深度(スラブ上面)km 震央距離(方位)/深度差km 「発震機構方位差org 極方位・伏角org 応力場極性区分 極性方位差
2017/6/28(18:23) 足柄西 129 M3.5p 5(-38) 53(186.2)/+2 67.1 126-21 TexN 39.4
2017/6/27(8:40) 足柄西 127 M3.3p 7(-36) 51(183.2)/+4 88.3 120-38 TPexN 134.0
2017/6/27(2:09) 足柄西 129 M3.3p 5(-38) 52(186.3)/+2 79.5 126-10 TexN 29.8
2017/6/26(0:38) 足柄西 129 M3.5np 5(-38) 51(185.4)/+2 32.8 336-58 org 32.8
2017/6/25(23:29) 足柄西 129 M3.6np 6(-37) 51(184.3)/+3 34.2 347-62 org 34.2
2017/6/25(23:13) 足柄西 128 M3.6np 6(-37) 51(184.6)/+3 33.7 334-55 org 33.7
2017/6/25(15:17) 足柄西 127 M4.7P 7(-36) 52(184.1)/+4 89.6 314-23) TexN 44.9
2017/6/25(15:16) 足柄西 127 M3.4p 7(-36) 52(184.3)/+4 80.0 309-18 TexN 40.5
2017/6/25(9:48) 足柄西 128 M3.5p 6(-37) 52(185.6)/+3 82.2 137-24 TexN 28.3
2017/6/25(7:02) 足柄西 128 M5.6np 7(-36) 51(184.0)/+4 55.5 116-24 TexN 52.3
2017/6/25(7:02) 足柄西 128 M5.6P 7(-36) 51(184.0)/+4 76.4 319-18 TexN 35.9
2016/10/21(14:07) 紀南 324 M6.6+np 11(-132) 鳥取県中部 33.9 147-84 org 33.9
2016/4/16(1:25) 九州 269 M7.3+nt 12(-90) 熊本地震 62.8 91-73 PexT 146.6
2016/4/1(11:39) 東南海 56 M6.5p 29(+11) 紀伊沖 95.1 338-15 TexN 34.7
2016/2/06(04:57) 台湾 60 M6.4+pr 16(-1) 台南 85.9 204-35 PTexN 134.5
2015/11/14(05:51) 琉球 352 M7.1+nt 17(-151) 沖縄トラフ最大更新 102.1 107-14 PTexN 129.9
2014/11/22(22:08) 足柄西 182 M6.7P 5(-66) 47(30.2)/+2上越 38.3 255+7 org 38.3
2014/8/29(4:14) 南海 133 M6.0P 18(-27) 日向灘 92.1 122-0 TexN 36.7
2014/3/14(2:06) 南海 286 M6.2Tr 8(-46) 周防灘 81.6 106-11 TPexN 128.0
2013/4/17(17:57) 駿河 -89 M6.2+npo 9(+3) 三宅島 32.5 154-8 org 32.5
2013/4/13(5:33) 紀南 192 M6.3+pr 15(-61) 淡路島 92.5 289-24 TPexN 145.4
2011/11/8(11:59) 琉球 333 M7.0tr 217(+65) 琉球スラブ 69.3 13-25 PexT 141.7
2011/3/15(22:31) 足柄西 12 M6.4npe 14(+5) 富士山 57.4 126+12 TexN 46.1
2011/2/27( 足柄西 158 M5.5P 4(-54) 24(218.9)/+1 49.1 205+42 org 49.1
2010/2/27(5:31) 琉球 22 M7.2+nt 37(+27) 琉球スラブ 84.7 106-27 PexN 39.2
2009/9/3(22:26) 琉球 209 M6.0t 167(+101) 薩摩半島 92.2 116-4 TexN 48.8
2009/8/11(5:07) 駿河 11 M6.5+nte 23(+14) 駿河トラフ 69.0 168+45 PexT 129.8
2007/4/20(10:45) 八重山 247 M6.7T 21(-66) 沖縄トラフ最大更新 71.5 71+26 TexN 50.3
2007/3/25(9:41) 足柄西 291 M6.9P 11(-116) 能登 53.7 308-35 org 53.7
2006/6/12(5:01) 南海 262 M6.2t 145(+33) スラブ内 71.3 330-26 TexN 45.2
2005/11/22(0:36) 琉球 198 M6.0T 146(+85) スラブ内 95.0 100-3 TPexN 133.7
2005/3/20(10:53) 九州 385 M7.0+nt 9(-188) 福岡県北部 76.3 139-69 PexT 140.5
2004/9/8(23:58) 東南海 -5 M6.5Po 36(+28) 紀伊沖 84.2 356+10 TexN 40.3
2004/9/7(8:29) 東南海 4 M6.5Pe 41(+33) 紀伊沖 90.2 153+17 TexN 33.7
2004/9/5(23.57) 東南海 5 M7.4Pe 44(+35) 紀伊沖 67.2 3+25 TexN 54.2
2004/9/5(19:07) 東南海 10 M7.1Pe 38(+29) 紀伊沖 92.8 155+17 TexN 34.6
2002/3/31(15:52) 花蓮 0 M7.0Pe 55(+49) 台湾花蓮 62.3 270+55 PexN 33.4
2002/3/26(12:45) 八重山 17 M7.0+po 0(-6) 八重山沖 29.6 293+38 org 29.6
2001/12/18(13:02) 八重山 51 M7.3Tr 8(-6) 八重山沖 3.7.3 328+5 org 37.3
2001/3/24(15:27) 南海 279 M6.7Tr 46(-75) 広島沖 74.9 80+13 PexN 31.7
2000/10/6(13:30) 紀南 336 M7.3-nt 9(-140) 鳥取県 50.8 43-57 PexT 133.7
2000/7/1(16:01) 駿河 -69 M6.5npo 16(+10) 三宅島 40.8 56-10 org 40.8
2000/6/25(15:34) 琉球 87 M6.0P 36(+15) 大隅半島沖 96.6 331-30) TexN 52.9
2000/6/7(6:16) 足柄西 337 M6.2P 21(-128) 敦賀沖 89.0 128-29 TexN 40.4
2000/6/6(23:57) 琉球 13 M6.2pe 28(+19) 屋久島沖 71.7 134-5 TexN 24.5
1999/9/21(02:47) 台湾 57 M7.7+p 0(-16) 蒐集地震 53.4 224+9 PexT 136.1
1999/1/24(9:37) 琉球 98 M6.6T 40(+16) 種子島 105.8 103+16 PTexN 140.6
1998/8/16(3:31) 足柄西 161 M5.6np 3(-57) 基準 基準 基準 基準 基準
1998/5/4(08:30) 八重山 -123 M7.7-nto 35(+29) 八重山沖 94.3 116+9 Texn 39.7
1997/6/25(18:50) 南海 364 M6.6-np 8(-155) 山口県 59.9 161-59 PexT 124.0
1997/5/24(2:50) 駿河 85 M6.0-t 23(-3) 浜名湖沖 92.2 285+8) PTexN 131.0
1997/3/26(17:31) 九州 252 M6.6+nt 12(-78) 川内 90.5 114+78 PexT 156.2
1996/10/19(23:44) 九州 111 M6.9P 34(+7) 日向灘 84.0 335-14 TexN 30.7
1996/10/18(19:50) 九州 107 M6.4p 38(+12) 種子島沖 85.2 337-12 TexN 29.3
1995/1/17(5:46) 東南海 227 M7.3nt 16(-78) 阪神淡路 57.6 106-66 PexT 136.4

3.2017年7月の月刊地震予報

2017年6月の日本全域CMT個数は,18個と先月2017年5月の13個から増加したが,地震断層面積のプレート運動面積に対する比は0.074と先月の0.205より減少し,先々月の1割以下に逆戻りした.2017年前半を0.093の1割以下に保ち,1997年の年間最低記録0.107を凌いでいる.嵐の前の静けさは続いており警戒が必要である.
最も警戒を要するのがフィリピン海プレート衝突・沈込域である.2017年6月のCMT解数9個・比0.105とプレート運動の1割しか消化されていない.フィリピン海プレート運動に敏感に反応するとともに東日本の太平洋プレート運動とも関係の深い飛騨で連発地震が起こった.今後予想される巨大南海トラフ地震に備えて表23を作成した.今回はその兆候に迫るに到らなかったが,解析を進める予定である.応力場極性によってフィリピン海プレートと太平洋プレートの影響を分離できたことは今後の解析に役立つであろう.
先月の宮古島沖連発地震(月刊地震予報92)は, 2017年5月9日10時54分M6.4と5月30日15時20分M5.3であるが,この発震機構方位差が22.0°とほぼ一致しており,震源域の応力は5月9日M6.4によって解放されず,5月30日まで保持していることを示していた.2017年6月3日2時26分にも南南西15km でM5.3+nt50/68(+54)kmが起こったが発震機構方位差17.3と最初の地震と変化せず,応力場は保持された状態のまま6月末まで地震が起こっていない.今後の動静に警戒が必要である.
日本海溝域の三陸沖でも5月20日に連発地震が起こったが(月刊地震予報92),以後,6月末まで地震は全く起こっていない.
千島海溝域では,2016年10月の1個0.155以降,4か月間0.003以下であったが,2017年3月に4個0.022と活動を再開し警戒を呼び掛けていた.2017年4月には3個0.054, 5月には2個0.070, 6月には3個と0.091と着実に比を増大させているので警戒が必要である.

引用文献

Huzita, K. (1980) Role of the Median Tectonic Line in the Quaternary tectonics of the Japanese Islands. Memoirs of Geological Society of Japan, 18, 335-348.

月刊地震予報92)宮古島沖地震M6.4・三陸沖連発地震・2017年6月の月刊地震予報

1.2017年5月の地震活動

気象庁が公開しているCMT解を解析した結果,2017年5月の地震個数と総地震断層面積のプレート運動面積に対する比(速報36)は,日本全域で13個0.205月分,千島海溝域で2個0.070,日本海溝域で3個0.031月分,伊豆・小笠原海溝域で1個0.015月分,南海・琉球海溝域で7個0.484月分であった(2017年5月日本全図月別).
2017年5月の最大地震は5月9日宮古島沖M6.4+nt79kmで,M6以上の地震はこれ1個のみである.
本震に到る前に前震が起これば,本震まで応力場極性を維持する(月刊地震予報87).同一震源域で応力場極性を保持する地震が起こっていれば前震で,本震が起こることが予想され,地震予報の重要な柱となるので,今後,定常的に取り上げる.
2017年5月には,宮古島沖と三陸沖で連発地震が起こっている.

2.2017年5月9日宮古島沖地震M6.4と連発地震

2017年5月9日に2017年最初のM6.0以上の地震M6.4があった.この地震を基準とし,発震機構方位差・応力場極性の判別と震源位置を比較する.震央距離100km以内のCMT解は,2009年2月22日から8個あるが,歴史地震記録はない(図212,表21).

図212.2017年最初のM6.0以上の宮古島沖地震M6.4(+印と100km半径円)が起こった琉球海溝域のCMT解の主応力軸方位.
記入年月日は,琉球海溝域最大地震(八重山沖海溝外1998/5/4M7.7・台湾1999/9/21M7.7),沖縄トラフ最大地震(九州西方2015/11/14M7.1・宮古島北方2007/4/20M6.7)

琉球海溝域の最大CMT解は,八重山小円区海溝外の1998年5月4日M7.7と台湾の1999年9月21日集集地震M7.7である.1999年9月21日集集地震M7.7の後,八重山小円区と花蓮小円区境界の沖縄トラフ西縁に広い震源域が形成されたが,2001年から次第に範囲を狭め,2007年4月20日の沖縄トラフ最大地震M6.7に到った.その後,琉球海溝全域で地震活動が静穏化した中で,2009年2月22日に逆応力場極性PTexNの本震源域最初の地震M5.5が起った.2010年9月24日に基準応力場より引張応力が低下したTexNの地震M4.9が本連発地震域北西端の宮古島で起こった.2011年の東日本大震災後には基準応力場より圧縮力の低下したPexN地震である2012年9月9日M4.3・2013年7月30日M4.4が起こり,2015年1月16日には発震機構方位差は32.2と大きいが基準極性区分orgに入るM4.5が起こった.その後,2015年11月14日に九州西方沖で沖縄トラフ最大記録を更新するM7.1(速報74,)が方位差27.4で起こり,2016年2月6日台湾南部地震M6.4(月刊地震予報77)・2016年4月16日熊本地震M7.3(月刊地震予報79)を経て,本地震に到っている(表21).

表21.2017年5月宮古島沖連発地震と琉球海溝域の震源・発震機構型・発震機構方位差・応力場極性区分.

年月日時分 smallcir小円区 海溝距離km M発震機構型 深度(スラブ上面)km 震央距離(方位)深度差km 「発震機構方位差org 極方位・伏角org 応力場極性区分 極性方位差
2017/5/30(15:20) 八重山 65 M5.3+nt 65(+55) 9(272.2)/-14 22.0 330-16 org 22.0
2017/5/09(10:54) 八重山 61 M6.4+nt 79(+64) 基準 基準 基準 基準 基準
2017/4/30(10:57) 台湾 -123 M5.4Pro 142(+136) 574(236.2)/+63 102.9 328+62 TPexN 125.4
2016/5/30(18:47) 八重山 62 M5.3T 85(+69) 19(60.7)/+6 72.6 152-21 PexN 18.2
2016/4/16(01:25) 九州 269 M7.3+nt 12(-90) 1025(23.9)/-67 42.2 258+43 org 42.2
2016/2/06(04:57) 台湾 60 M6.4+pr 16(-1) 622(255.0)/-63 87.4 69-14 TexN 20.7
2015/1/16(11:24) 八重山 40 M4.5nt 84(+72) 40(94.4)/+5 32.2 120+42 org 32.2
2013/7/30(07:56) 八重山 1 M4.4-te 131(+123) 72(190.7)/+52 72.0 155-12 PexN 24.5
2012/9/09(05:55) 八重山 6 M4.3Te 116(+108) 59(131.0)/+37 79.9 327+24 PexN 10.3
2010/9/24(04:47) 八重山 136 M4.9Pr 52(+17) 89(305.1)/+17 52.9 254+15 TexN 43.1
2009/2/22(22:50) 八重山 32 M5.5Tr 64(+53) 75(84.2)/-15 97.6 177+8 PTexN 149.4
2015/11/14(05:51) 琉球 352 M7.1+nt 17(-151) 762(16.5)/-62 27.4 71-11 org 27.4
2007/4/22(19:28) 八重山 242 M5.5+nt 22(-62) 189(320.9)/-57 51.6 104+3 org 51.6
2007/4/20(11:23) 八重山 243 M6.1+nt 24(-61) 194(318.9)/-55 47.6 27-5 org 47.6
2007/4/20(10:45) 八重山 247 M6.7T 21(-66) 193(322.1)/-58 78.4 357+17 PexN 37.4
1999/9/21(02:47) 台湾 57 M7.7+p 0(-16) 549(265.3)/-79 107.1 94+17 TPexN 153.9
1998/5/04(08:30) 八重山 -123 M7.7-nto 35(+29) 240(202.4)/-44 46.0 57+42 org 46.0

宮古島沖では基準としている2017年5月9日10時54分M6.4の西方9kmで5月30日15時20分M5.3が起こった.この発震機構方位差が22.0°とほぼ一致していることから連発地震であり,震源域の応力は5月9日M6.4によって解放されず,5月30日まで保持していることを示している.

3.2017年5月の三陸沖連発地震

日本海溝域の襟裳小円区の三陸沖で5月20日20時26分M4.8と5月20日23時40分M4.9が起こった.M4.9を基準するとM4.8の発震機構方位差は6.7°と一致している.基準から震央距離100km以内には258個のCMT解がある(図213).

図213.2017年5月三陸沖連発地震域(半径100km)と日本海溝域の全CMT解の2017年5月20日三陸沖M4.9基準の応力場極性区分.
左図:震央図.中図:海溝距離断面図.線は発震機構方位差算出のためのオイラー極方位と回転方位.右上図:縦断面図.右下図:時系列図と応力極性場区分角Π.

最大は1994年12月28日の三陸はるか沖地震M7.6であり,東日本大震災北誘導地震2011年3月11日15時08分M7.4もある.2011年3月11日の東日本大震災本震は南方221kmと離れているが,本基準からの発震機構方位差は14.5とほぼ同じであり,北誘導地震M7.4も12.7と変わらない.1994年12月の三陸はるか沖地震M7.6の方位差も19.0とほぼ一致している.
歴史地震には,1968年5月16日十勝沖M8.1・1896年6月15日明治三陸地震M8.5がある(図214).

図214.2017年5月三陸沖連発地震域(半径100km)の歴史地震.
左図:震央図.右上図:海溝距離断面図.数時は発生年/月/日.右中図:縦断面図.右下図:時系列図と地震断層面積Benioff図.

本基準に対する逆極性応力場地震は,日本海溝全域で大震災前の13.0%から大震災後38.9 %に増加したのに対し,本基準域では全くなかったのが7.2%の微増に留まっている.
本連発地震域では,2012年5月19日から24日にも連発地震が起こっている(速報26).その最大地震は5月20日16時20分M6.5で,本基準から南方54kmで起こった(図215).

図215.日本海溝域襟裳・最上小円区の2012年5月三陸沖連発地震の2017年5月20日三陸沖M4.9基準の応力場極性区分.
左図:震央図,丸印は半径100kmの2017年5月連発地震域.中図:海溝距離断面図.数時は地震発生月/日.右上図:縦断面図.右下図:応力場極性区分時系列図.

本基準との発震機構方位差は19.0と差がない.5月22日までに起こったM4.5-M5.5震源は次第に南下したが,方位差は25.1以内に収まっている.その間,5月21日15時30分に本基準から南方307kmの日本海溝軸部で方位差42.3のM4.6が起こっている.連発地震が停止していた5月24日0時02分に,北西方189kmの下北沖で方位差7.9のM6.1が起こった.その後の5月24日21時35分に南南東73kmで連発地震最後の応力場極性が完全に逆転したPexT地震M4.5が起き,震源域の応力解放が確認された.そして,5月28日1時36分と5月29日10時56分にM4.5とM4.8の逆応力場極性海溝外地震,5月31日14時49分には福島沖の同応力場極性スラブ平面化地震が起きたことは,連発地震が太平洋スラブ沈込停止を解除し,スラブ引張による沈込を再開させたことと対応している(図215,表22).

表22.2017年5月三陸沖連発地震と日本海溝域の震源・発震機構型・発震機構方位差・応力場極性区分

年月日時分 small小円区 海溝距離km M発震機構型 深度(スラブ上面)km 震央距離(方位)/深度差km 発震機構方位差org 極方位・伏角org 応力場極性区分 極性方位差
2017/5/20(23:40) 襟裳 65 M4.9P 14(+2) 基準 基準 基準 基準 基準
2017/5/20(20:26) 襟裳 65 M4.8P 16(+5) 1(165.6)/+2 6.7 190+13 org 6.7
2012/5/31(14:49) 最上 184 M4.6p 48(+3) 332(213.8)/+34 13.7 269+49 org 13.7
2012/5/29(10:56) 最上 -34 M4.8to 46(+40) 126(133.4)/+32 65.5 17-13 PexT 154.9
2012/5/28(1:36) 最上 -46 M4.5-to 46(+40) 186(147.7)/+32 67.0 8-15 PexT 152.9
2012/5/24(21:35) 襟裳 44 M4.5T 36(+27) 73(169.4)/+22 73.6 342-3 PexT 132.0
2012/5/24(0:02) 襟裳 223 M6.1p 60(+8) 189(321.3)/+46 7.9 270+82 org 7.9
2012/5/22(16:18) 襟裳 57 M5.0P 32(+22) 45(177.7)/+18 13.2 339+20 org 13.2
2012/5/21(19:39) 襟裳 43 M4.5P 37(+28) 75(169.5)/+23 25.1 292-32 org 25.1
2012/5/21(19:17) 襟裳 43 M5.1+p 32(+23) 74(169.2)+18 14.4 24+67 org 14.4
2012/5/21(15:30) 最上 13 M4.6-te 48(+40) 307(181.0)/+34 42.3 43+1 org 42.3
2012/5/21(9:46) 襟裳 39 M5.1+p 34(+25) 65(163.0)/+20 15.2 200+27 org 15.2
2012/5/21(7:20) 襟裳 36 M5.2P 20(+12) 48(150.6)/+6 9.8 314-19 org 9.8
2012/5/20(17:20) 襟裳 53 M5.5p 28(+18) 46(173.2)/+14 9.2 223+7 org 9.2
2012/5/20(16:20) 襟裳 52 M6.5P 7(-3) 54(173.2)/-7 19.0 23+44 org 19.0
2012/5/20(4:05) 襟裳 48 M6.0p 33(+23) 38(162.2)/+19 7.2 282-9 org 7.2
2012/5/19(9:08) 襟裳 47 M4.8p 21(+12) 49(165.7)+7 14.7 1+58 prg 14.7
2012/5/19(6:32) 襟裳 54 M4.7p 25(+15) 48(174.6)/+11 11.4 99+52 org 11.4
2012/5/19(6:23) 襟裳 52 M5.2P 27(+17) 43(170.7)/+17 6.6 248+5 prg 6.6
2011/3/11(15:08) 襟裳 127 M7.4P 32(+10) 68(252.9)/+18 12.7 353+24 org 12.7
2011/3/11(14:46) 最上 99 M9.0p 24(+3) 235(340.0)/+3 33.2 274+55 org 33.2
1994/12/28(21:19) 襟裳 60 M7.6P 0(-11) 48(20.4)/-14 19.0 349+25 org 19.0
1989/11/02(3:25) 襟裳 103 M7.1? 0(-18) 45(246.2)/-14
1968/6/12(22:42) 襟裳 93 M7.2? 0(-16) 76(207.8)/-14
1968/5/16(9:49) 襟裳 117 M8.1? 7(-13) 91(341.5)/-7
1960/3/23(9:23) 襟裳 43 M6.7? 0(-9) 69(167.6)/-14
1960/3/21(2:07) 襟裳 71 M7.2? 0(-12) 23(204.5)/-14
1960/3/20(22:36) 襟裳 75 M5.6? 20(+7) 25(213.4)/+6
1928/5/27(18:50) 襟裳 114 M7.0? 27(+7) 48(275.2)/+13
1896/6/15(19:32) 襟裳 19 M8.5? 70(146.0)

4.2017年6月の月刊地震予報

2017年5月の日本全域CMT個数は13個と先月2017年4月の15個から減少し,地震断層面積のプレート運動面積に対する比は0.205と先月の0.077より増加し,4カ月続いた1割以下を脱し,1995年・1997年・2003年・2004年に続く記録となった.ただし,2割であるので,嵐の前の静けさは続いており警戒が必要である.
琉球海溝域の1994年9月からのフィリピン海プレート運動面積はM8.7に相当するが,これまでに起こった総地震断層面積はその40%のM8.4分のみである.2002年以前は62%起こっていたが,2003年以降は半減して29%しか起こっていない.この地震活動の増減と対照的なのは日本海溝域で2002年以前の56%から2010年迄でも107%に倍増している.
沖縄トラフ拡大最大の地震が2015年11月14日に起こり(速報74),2017年4月30日には台湾におけるプレート沈込方向が逆転した東向きスラブ深部地震M5.4が起こっている(月刊地震予報91).台湾の衝突・琉球海溝における沈込・沖縄トラフ拡大と関連した地震活動をしていた宮古島沖で連発地震が起き,これまでの静穏を破る巨大地震の前震であることも考えられるので,警戒が必要である.
日本海溝域最大の巨大地震発生域の三陸沖で連発地震が起こったが,大震災前から同じ応力場を保持し,明治三陸地震および三陸はるか沖地震そして東日本大震災北誘発地震の震源を含む本連発域でどのような地震活動を進展させるか警戒が必要である.
千島海溝域では,2016年10月の1個0.155以降,4か月間0.003以下であったが,2017年3月に4個0.022と活動を再開し警戒を呼び掛けていた.2017年4月には3個0.054と面積比が増大しているので警戒が必要である.2017年5月には2個と減少したが比は0.070と増加している.
房総三重会合点の2016年9月23日M6.7pe32kmに関連し,関東域のM6以上の地震に警戒を呼掛けているが(月刊地震予報88),西南日本と東北日本の巨大地震頻発域で連発地震が起こっていることから,引き続き警戒が必要である.